岩城弁護士の過労死問題最前線(春告鳥第16号その2)
◆脳・心臓疾患の労災認定件数の減少傾向続く 2022年6月24日、厚労省は「令和3年度の過労死等の労災補償状況」を公表しました。これによると、新規申請数は脳・心臓疾患753件、精神疾患2346件で、認定件数は脳・心臓疾患172件(認定率32・8%)、精神疾患629件(認定率32・2%)となっていま…
いわき総合法律事務所の弁護士のブログです。
一陽来復とは、冬が終わり、春が訪れること。
私たちは、過労死に直面している方々に寄り添いながら、
困難な問題を解決するために、日々歩み続けています。
◆脳・心臓疾患の労災認定件数の減少傾向続く 2022年6月24日、厚労省は「令和3年度の過労死等の労災補償状況」を公表しました。これによると、新規申請数は脳・心臓疾患753件、精神疾患2346件で、認定件数は脳・心臓疾患172件(認定率32・8%)、精神疾患629件(認定率32・2%)となっていま…
◆パワハラ防止義務が全企業に適用へ 企業に対するパワハラ防止対策の努力義務を定めたパワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)が、2022年4月から中小企業も含めた全企業に適用が拡大されました(本号2ページ参照)。今後は、中小企業においても、①事業主としての方針の確立と周知、②相談窓口の設置と適切な対…
◆2021年10月26日、「令和3年版過労死白書」が公表されました。過労死白書は過労死防止法に基づき、政府が国会に毎年行う年次報告書です。 ポイントとして、①昨年7月30日に閣議決定された「過労死等の防止のための対策に関する大綱」(以下「大綱」という。)の変更経緯やその内容、②大綱が定める重点業種…
◆2021年9月14日、脳・心臓疾患の労災認定基準が20年ぶりに改定されました。労災と認定される発症前の時間外労働時間(前月100時間、2~6か月平均80時間)という基準は維持されましたが、①時間外労働時間が概ね65時間以上あれば、労働時間以外の負荷要因を考慮して判断する、②労働時間以外の負荷要因が…