5-岩城弁護士のあゆみと業績
岩城弁護士は、弁護士登録をした1988年4月に大阪で始まった「過労死110番」に参加し過労死問題の深刻さに衝撃を受けたことから、その後30年間にわたって一貫して過労死事件、過労死問題に取り組んできました。
これまでに獲得した労災認定件数は数十件(うち審査請求・再審査請求での逆転認定十数件)、行政訴訟での勝訴件数も十数件に及びます。民事訴訟でも多数の勝訴や勝利和解を勝ち取ってきました。
その多くは岩城弁護士が声をかけて他の弁護士と弁護団を組み、また支援の会を作るなどして勝ち取ったものです。
また、岩城弁護士は長年にわたって大阪過労死問題連絡会の事務局長(1994年以降)、過労死弁護団全国連絡会議の事務局次長(1999年以降)を務め、2010年から始まった「過労死防止基本法」制定運動では、「過労死防止法制定実行委員会」の事務局長として、過労死防止基本法の制定を求める署名活動や国会議員への働きかけを行い、2014年の「過労死等防止対策推進法」の制定に寄与しました。
法制定後は、同法に基づいて設置された「過労死等防止対策推進協議会」の専門家委員の一人として、政府の過労死防止対策大綱や過労死白書の作成に関与し、また新たに結成された「過労死防止全国センター」の事務局長として、全国各地の過労死啓発シンポジウムや高校などでの啓発授業への講師派遣等の活動をしています。
このように、岩城弁護士は30年以上にわたって過労死事件、過労死問題にライフワークとして取り組んできました。そのような経験と実績により、事案の把握と争点の明確化、処理方針の選択、弁護団の結成や支援の組織などを的確に行うことができると自負しています。
過労死問題に関する岩城弁護士の経歴など
- 1988年4月 弁護士登録(大阪弁護士会)。この年に初めて行われた「過労死110番」の電話相談に参加し、以後、過労死問題に関わるようになる。
- 1989年12月 「大阪過労死を考える家族の会」の結成に尽力
- 1995年11月~現在 大阪過労死問題連絡会 事務局長
- 1999年9月~現在 過労死弁護団全国連絡会議 事務局次長
- 2001年6月 「労働基準オンブズマン」の結成に尽力
- 2006年9月~2013年7月 「働き方ネット大阪」事務局長
- 2013年7月~現在 NPO法人「働き方ASU-NET」共同代表
- 2011年11月~2014年8月 「ストップ!過労死 過労死防止基本法制定実行委員会」事務局長
- 2014年10月~現在 過労死等防止対策推進全国センター(過労死防止全国センター)事務局長
- 2014年12月~現在 厚生労働省「過労死等防止対策推進協議会」専門家委員
- 2015年3月~現在 過労死防止大阪センター 副幹事長
これまでの勝訴事例(一部)
- 49歳料理店店長の過労自殺の事例(エージーフーズ事件)
- 49歳はしけ作業員の致死性不整脈死の事例(藤原運輸事件)
- 25歳看護師のくも膜下出血死の事例(国立循環器病センター事件)
- 27歳飲料水配送社員の過労自殺の事例(Nさん事件)